濱口佳純(鋳金) 《みなも-10》

当たり前に感じる一瞬一瞬の美しい現象を眺め、日々を見つめ直すために、私は日常の痕跡として、 金属を溶解し、注ぎ込む「鋳金」技法に刻みました。 「鋳金」の金属を溶解し、 流し込むという行為には、自身の作品に対し、 想いや祈りを吹き込む意味を持っています。

波紋、 波の揺れる模様を「みなも」とし、その形態を金属の力で保持し、輝く姿を留めることが出来ると考え、「みなも」に「かわらない」ことの尊さの想いを込め、私は制作しています。

私の作品に触れ、何気なく当たり前に思う日常を、少しでも想ってもらえたら幸いです。